【東京 12月1日】
本日、郵政省は全国の郵便局で、景品抽選番号の付いた新企画「お年玉付き年賀はがき」の販売を開始した。年賀状そのものに“お年玉”の要素を盛り込むという斬新な試みは、開始前から注目を集めており、東京中央郵便局では朝から多くの市民が列をつくった。
はがきの片隅には抽選番号が印刷されており、来年1月の抽選日に番号が一致すれば賞品が当たる仕組みである。一等賞はミシンや電気製品など、戦後の家庭復興を象徴する品々が並び、二等以下にも生活用品や文具が用意されている。戦後復興期の生活に潤いをもたらす企画として、期待の声が高まっている。
郵政省の担当者は「年賀状をもっと楽しく、親しみのあるものにしたかった。家族そろって抽選日を迎えていただければ」と話し、その意図は市民にも好意的に受け止められている。実際、集まった人々からは「番号を見るだけでわくわくする」「子どもが喜びそうだ」といった声が聞かれた。
販売開始からわずか数時間で、都心の郵便局には「完売間近」の札が掲げられた局もあり、地方でも同様の動きが報告されている。戦後の年賀状需要の増加とあいまって、はがきの窓口では職員が手早く束を揃える姿が見られ、局内は終日にぎわいを保った。
一方、一部の利用者からは「抽選の話題ばかり先行して、年賀状本来の挨拶の気持ちが薄れないか」という懸念も聞かれたが、郵政省は「互いの健康を祈る気持ちの上に、ささやかな楽しみを添えるもの」と説明し理解を求めている。
それでも、この新しい年賀はがきが人々に新年を待ち望む小さな楽しみを与えていることは確かだ。戦後の暮らしが少しずつ落ち着きを取り戻すなか、“運試し”とともに届く新年の挨拶は、新しい時代の風物詩となるかもしれない。
— RekisyNews 社会面 【1949年】
