【東京 11月23日】
本日、日本相撲協会は臨時理事会を開き、大相撲九州場所で14勝1敗の好成績を挙げた大関・貴乃花(本名:花田光司)を、第65代横綱に正式に昇進させることを決定した。22歳3か月での横綱昇進は、北の湖・大鵬に次ぐ戦後3番目の若さであり、国民的人気を誇る“若貴兄弟”の弟が土俵の最高位に到達する歴史的な一日となった。
昇進伝達式は東京都墨田区の貴乃花部屋で行われ、使者からの口上を受けた貴乃花は、「横綱の名に恥じぬよう、相撲道に精進してまいります」と、落ち着いた表情で堂々とした決意を述べた。
貴乃花は初土俵以来、その端正な容姿と高い実力で注目を集め、兄の若乃花(当時大関)とともに“若貴ブーム”を牽引した存在である。その相撲は低く鋭い立ち合いと力強い押しを身上とし、今場所では横綱・曙を破って優勝を決定づけるなど、内容も充実していた。
師匠である父・元大関貴ノ花(現・藤島親方)も、「よくここまで来た」と声を震わせ、部屋には喜びと緊張が入り混じった空気が漂った。横綱として“品格・力量・風格”がより強く求められる立場となるが、新横綱には大きな期待が寄せられている。
貴乃花は年末の納会後、初の横綱として迎える初場所へ向けて稽古を本格化させる構えだ。
— RekisyNews スポーツ面 【1994年】
