【中山 12月18日】
本日、中山競馬場で行われた第22回有馬記念において、テンポイントとトウショウボーイの二強による壮絶なマッチレースが繰り広げられた。年末の大一番にふさわしい熱戦は、競馬史に残る名勝負として、詰めかけた大観衆の記憶に深く刻まれた。
レースは序盤から両馬が互いを強く意識する展開となり、向正面から徐々にペースが上がった。直線に入ると、先行するトウショウボーイにテンポイントが外から迫り、二頭が並び立つ形で激しい叩き合いとなった。場内は一斉に歓声に包まれ、ゴール前では一瞬たりとも目を離せない攻防が続いた。
最終的に勝利を収めたのはトウショウボーイだったが、テンポイントも最後まで一歩も引かず、力の差を感じさせない内容だった。関係者からは「勝敗以上に、競馬の魅力を示した一戦」との声が相次いでいる。両馬はいずれも同世代を代表する存在であり、この日の対決は、ライバル関係の象徴として語り継がれることになりそうだ。
年末の中山に集った観衆は、単なる勝敗を超えたドラマを目撃した。競走馬同士が全力を尽くしてぶつかり合う姿こそが、有馬記念の醍醐味であることを、改めて印象づける一日となった。
— RekisyNews スポーツ面 【1977年】
