【トリノ 12月3日】
本日、イタリア北部の都市トリノにおいて、新たなサッカークラブ 「トリノ・フットボール・クラブ（Torino F.C.）」 が正式に発足した。国内でもサッカー人気が急速に高まりつつある中、工業都市トリノに誕生した新クラブは、今後のイタリアサッカー界に大きな刺激を与える存在として期待が集まっている。
クラブ設立の背景には、すでに同市に存在する有力クラブ「ユヴェントス」によってサッカー熱が高まり、市民の間から「別のクラブも見たい」「地域の新しいチームを応援したい」という声が強まっていたことがある。今回のクラブ創設は、地方の実業家やスポーツ愛好家らによって進められたもので、発足式には多くの市民が集まり、祝砲とともにチームカラーのエンブレムが掲げられた。
クラブ関係者は、「トリノ市に根ざしたクラブとして、地域の若者たちに夢と誇りを与えたい」と抱負を語った。チームはすでに練習を開始しており、近隣都市のクラブとの親善試合が計画されている。初年度から国内リーグへの参加を視野に入れており、地元新聞は「ユヴェントスと肩を並べるライバルがついに誕生」と大きく報じた。
市内では早くも熱気が高まり、サッカー用具店では赤とエンジ色を基調としたクラブカラーのマフラーや帽子が売れ始めている。発足式に訪れた市民の一人は「トリノには強いチームが2つあっていい。応援する楽しみが増えた」と語り、街全体に新しい活気が広がっている。
クラブは今後、スタジアム設備の整備や選手獲得を進め、来季の正式なリーグ参加を目指す見通しだ。サッカー王国を自負するイタリアに、またひとつ有力クラブの芽が生まれ、その歩みがどのような歴史を刻むか注目される。
— RekisyNews スポーツ面 【1906年】
