【パリ 11月29日】
本日、フランス・パリの自動車クラブ会館において、9か国の代表が集まり、世界フェンシング界の統一を図るべく、新たな国際協会「Fédération Internationale d’Escrime(FIE)」が正式に設立された。設立発起国としては、ベルギー、ボヘミア(現チェコ共和国)、フランス、英国、ハンガリー、イタリア、オランダ、ノルウェー、スウェーデンの9か国が名を連ねた。
冒頭、ベルギーのフェンシングクラブ連盟代表であるAlbert Feyerick氏が初代会長に選出され、各国からの連盟加盟承認が順次進められる運びとなった。FIE設立の背景には、近年のオリンピック大会において武器種別のルール統一が進まず、各国間で規格や採点方法がばらついていたことがある。会議では、エペとフルーレの採用規定にはフランス式、サーブルにはハンガリー式を基に採択する方針が確認された。
会議後の声明でFIE創設メンバーらは、「各国フェンサーの友情を深め、競技規則の統一を通じてフェンシングの国際的発展を促進する」としており、世界選手権の創設構想も早期に検討されているという。実際、初の統一規則は翌1914年6月23日に採択され、その後の世界選手権運営の基盤となった。
当日は晴天のパリ市内にて、武具を携えたフェンサーらが会場に集い、国旗入りの式典が執り行われた。現地で取材にあたった記者は、「剣を交える競技ながら、この新組織の誕生には武具を超えた“国際連帯の刃”を感じる瞬間だった」と述べている。今後、FIEが世界各地でフェンシング競技を統括し、Olympic Gamesの正式種目として良質なルール運営を目指すことが注目される。
— RekisyNews スポーツ面 【1913年】
