バルセロナに新たな球技団体誕生――F.C.バルセロナが設立される

創始者のジョアン・ガンペール

【バルセロナ 11月29日】

本日、カタルーニャ州バルセロナ市において、若きスポーツ愛好者たちによる球技クラブ、Fútbol Club Barcelona(以下「バルセロナ」)が正式に設立された。創設を主導したのは、スイス出身のハンス・ガンパー(ジョアン・ガンパー)氏で、現地のスポーツ誌「Los Deportes」に掲示した仲間募集の呼びかけに応じた学生・移民ら11名という多国籍のメンバーで構成された。 

この日の会合は、バルセロナ市内にあるソレGymnàs(Gimnasio Solé)にて行われ、スイス、イギリス、ドイツ、カタルーニャ出身者が一堂に会し、チーム名「Fútbol Club Barcelona」、および同市の紋章を模したクラブバッジを掲げることを決議した。 

クラブ創立の背景には、19世紀末にスペイン・カタルーニャ地方において英国式競技スポーツ(フットボール、ラグビーなど)が急速に普及していた社会的風潮があった。ガンパー氏は「国籍・出自を問わず、スポーツを通じて友情と健康を育む場を作りたい」と語っており、当クラブも「メス・ク・ウン・クラブ(Més que un club=クラブ以上の存在)」という理念を抱く源流の一つとされる。 

初期のバルセロナは、正式な競技リーグにはまだ参加しておらず、友好試合中心に活動を始めたが、将来的にはスペイン国内外の舞台で存在感を増すことが期待されている。今後の試合・会合場所、メンバー拡大とともに、クラブは会員制度の導入(現在の「ソシオ」制度の先駆け)を含む運営構想を描いている。

バルセロナ市民、新聞社およびスポーツ関係者は、「異国の若者と地元の若人が肩を並べるこの試みは、時代の転換もうかがわせる」と好意的に伝えており、クラブ創立がバルセロナのスポーツ文化/市民文化に新たな刺激をもたらすことに期待が寄せられている。

— RekisyNews スポーツ面 【1899年】

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次