【東京 11月22日】
プロ野球のドラフト会議が本日開催されたが、読売ジャイアンツは会議をボイコットする異例の対応をとった。これは、前日に球団が締結した法政大学・江川卓投手との契約を、コミッショナーが正式に却下したことへの強い抗議とみられる。
江川投手は、大学時代から「昭和の怪物」と称される逸材で、巨人が強い関心を示していた。11月21日夜、突如として巨人と契約を結んだことが報じられたが、ドラフト前日の契約は制度上無効とされ、金子コミッショナーがこれを却下。本日のドラフトでは、他球団に交渉権が与えられる可能性があるにもかかわらず、巨人は参加を見送り、「抗議声明」と受け止められている。
この対応に、他球団関係者やファンの間からは「球団の暴挙だ」「制度の根幹を揺るがす」といった批判の声があがっている。一方、巨人側は「正当な手続きでの契約だった」と主張しており、今回の事態は今後のプロ野球界に大きな波紋を広げることが予想される。
江川投手の去就は依然として不透明で、プロ入りの行方は予断を許さない状況だ。
— RekisyNews スポーツ面 【1978年】
