【東京 11月13日】
本日、日本野球報国会は正式に活動の終了を発表し、併せてプロ野球の一時休止を宣言した。これにより、1936年に職業野球として発足して以来、戦局の悪化により縮小を続けてきた日本のプロ野球は、初めてその歩みを止めることとなった。
日本野球報国会は1943年に、戦時体制下での職業野球統制組織として結成され、選手の応召や物資不足の中でも試合を継続してきたが、空襲激化や交通機関の制限、観客動員の困難などにより、今年1944年シーズンの試合数も大幅に減少。最終的には各球団とも活動継続は困難との判断に至った。
また、国民の戦意高揚や娯楽として親しまれてきた職業野球も、今やその存在意義を問われる中、各球団や報国会の幹部からは「いつか平和が戻り、再びグラウンドに歓声が響く日を信じている」との声が聞かれた。
最後の公式戦は今月までに全て終了しており、今後の再開時期については戦局の推移を見守るとして明言は避けられた。
かつて東京巨人軍(現・読売ジャイアンツ)をはじめとする球団がしのぎを削ったプロ野球は、いったんその幕を下ろすことになる。
— RekisyNews スポーツ面 【1944年】
