中嶋悟選手、日本人初のファステストラップ達成 F1最終戦オーストラリアGP

【アデレード(オーストラリア)11月5日】

世界最高峰の自動車レースF1(フォーミュラ・ワン)世界選手権の今季最終戦・オーストラリアGPが本日アデレード市街地コースで行われ、ロータス・ジャッドを駆る日本の中嶋悟選手が、決勝レース中にファステストラップを記録する快挙を成し遂げた

ファステストラップとは、決勝中に最も速い1周タイムを叩き出したドライバーに与えられる栄誉であり、これはF1の歴史において日本人初の記録となる。中嶋選手はレース終盤、路面が乾き始めたタイミングでピットインし、スリックタイヤに履き替えた戦略が奏功。雨上がりの難しいコンディションの中、1分38秒480のベストタイムをマークした

この日はタイトル争いが決着済みということもあり、上位陣はやや慎重なレース運びを見せた中で、中嶋選手の積極的な攻めが際立った。最終リザルトではリタイアとなったが、その速さは確実に世界に爪痕を残す形となった

中嶋選手は1987年にF1フル参戦を開始し、日本人初のレギュラードライバーとして注目を集めてきたが、今回の記録は日本モータースポーツ界にとって新たな歴史的瞬間となった。

— RekisyNews スポーツ面 【1989年】

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