【ミネアポリス 11月3日】
本日行われたアメリカ・ミネソタ州の州知事選挙において、元プロレスラーで俳優、そして政治活動家として知られるジェシー・ベンチュラ氏が当選を果たした。同氏はリフォルム党（Reform Party）から立候補し、民主党・共和党の両主要政党候補を退けての勝利である。
ベンチュラ氏は海軍特殊部隊SEAL出身という異色の経歴を持ち、1970〜80年代には「ザ・ボディ（The Body）」の異名でプロレス界に君臨。引退後は俳優やテレビキャスターとして活動し、1991年からはブルックリンパーク市長を務めた経歴も持つ。今回の選挙では「政府に喝を」「政党政治からの脱却」といった反体制・草の根改革を訴える姿勢が若年層や無党派層に支持され、大きなうねりを生んだ。
開票の結果、民主党のヒューバート・“スキップ”・ハンフリー候補、共和党のノーム・コールマン候補らを抑え、約37％の得票率で勝利。支持者の間には歓喜の声があふれ、同氏は「これは人民の勝利だ。私たちが変革を成し遂げる時が来た」と勝利演説で語った。
アメリカ政治史において、著名人・エンターテイナー出身の政治家は少なくないが、プロレスラー出身の現職知事は極めて異例。今回の当選は、既成政党に対する不満の高まりと、政治的多様性への期待の表れとも受け止められている。
— RekisyNews 政治面 【1998年】
アイキャッチ画像 Jonathunder – 投稿者自身による著作物, GFDL 1.2, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=51996868による
