メジロラモーヌ、日本競馬史上初の牝馬三冠を達成

【京都競馬場 11月2日】

府中、阪神、そして京都を制覇――。本日、京都競馬場で行われた第11回エリザベス女王杯(芝2400メートル、4歳牝馬限定)にて、栗毛の女王メジロラモーヌが堂々の走りで優勝し、日本競馬史上初となる「牝馬三冠」を成し遂げた。

今年春の桜花賞(阪神)、続く優駿牝馬(オークス)(東京)を制し、いずれも鮮やかな差し脚で観衆を魅了してきたラモーヌ。秋の最大目標とされていたこの一戦でも、その走りは群を抜いていた。

レースは道中中団から進め、最終コーナーで外に持ち出すと、直線一気に加速。粘る2着馬をゴール前で交わし、1馬身以上の差をつけて栄冠を勝ち取った。手綱を取った河内洋騎手は、「この馬には、言葉では言い表せない誇りを感じる」と感無量の面持ちで語った。

管理する奥平真治調教師、そしてメジロ牧場にとっても、世代の頂点を極めた感慨深い一日となった。

日本競馬において「三冠」は、牡馬路線では過去に5頭が達成していたが、牝馬においては未踏の領域であった。メジロラモーヌはその壁を破り、歴史の扉をこじ開けた存在となった。

名門・メジロの血を継ぐこの名牝は、これで通算戦績10戦8勝。すでに「伝説」の名をほしいままにし、今後の進路にも注目が集まる。

— RekisyNews スポーツ面 【1986年】

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