【ワシントンD.C. 10月31日】
本日、NBAで初めて公式戦に出場した黒人選手、アール・ロイド(Earl Lloyd)氏のデビューから36年の節目を迎え、その歴史的功績に改めて注目が集まっている。
1950年10月31日、当時のワシントン・キャピトルズの一員として出場したロイド氏は、NBA史上初のアフリカ系アメリカ人プレイヤーとして公式戦のコートに立った。これにより、長らく白人選手のみだったNBAにおいて、初めて黒人選手が扉を開いた歴史的瞬間となった。
彼のデビューは、同年ドラフトで選ばれたチャック・クーパー(ボストン・セルティックス)、ナット・クリフトン(ニューヨーク・ニックス)らと並び、NBAの人種統合の象徴的出来事とされる。
だが、実際の出場順としてはロイドが最も早く、記録上も“最初にNBAの試合に出場した黒人選手”とされている。
キャリアを通じてロイド氏は、1955年にはシラキュース・ナショナルズ(現フィラデルフィア・76ers)でNBAチャンピオンにも輝き、堅実な守備とリーダーシップで知られた。 引退後はコーチや教育分野でも活躍し、バスケットボール界への貢献は多岐にわたった。
現在、NBAでは4人に3人が黒人選手という状況の中、アール・ロイド氏の果たした役割は「歴史を変えた先駆者」として、若い世代にも語り継がれている。
— RekisyNews スポーツ面 【1986年】
