富士での惨劇、F1日本GPが悲劇の舞台に──観客と警備員が死亡、今後の開催に影響も

【静岡・富士 10月23日】

本日、富士スピードウェイで開催された1977年F1世界選手権最終戦・日本グランプリにて、レース中の事故により観客1名と警備員1名が死亡する惨事が発生した。

事故はレース2周目、フェラーリのジル・ヴィルヌーヴ選手がティレルのロニー・ピーターソン選手と接触し、マシンがコースを外れて立入禁止区域まで飛び出した。立ち入り禁止区域にいた観客と警備員を直撃し、両名が死亡。数名の負傷者も確認されている。

この日レースは続行され、マクラーレンのジェームス・ハント選手が優勝を果たしたが、会場全体は深い悲しみに包まれたままだった。

また、この年のF1ワールドチャンピオンは、すでにポイントで独走していたフェラーリのニキ・ラウダ選手に確定しており、今回のレース結果にかかわらず彼の2度目のタイトル獲得が決定していた。

今回の事故を受け、安全面への懸念が高まり、日本グランプリは1987年まで10年間開催中止となる見込みである。F1が日本に再び戻ってくるのは、鈴鹿サーキットを舞台とした新たな章を迎える時となるだろう。

— RekisyNews 社会面 【1977年】

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