【東京 10月23日】
第18回東京オリンピックにおける女子バレーボール競技の決勝戦が本日、駒沢屋内球技場で行われ、日本代表が強豪ソ連をストレートで下し、悲願の金メダルを獲得した。これにより、開催国日本は新種目として導入された女子バレーボールで初代王者に輝く快挙を成し遂げた。
日本は、「東洋の魔女」の異名で知られる日紡貝塚(にちぼうかいづか)を母体とした代表チーム。キャプテンの河西昌枝選手を中心に、粘り強いレシーブと正確な速攻を武器に、3セットを連取。ソ連の高さとパワーを巧みに封じ込める戦術と結束力が光った。
この勝利は、日本女子バレーが長年追い続けたソ連への雪辱を果たすものであり、同時に日本のスポーツ史に金字塔を打ち立てる瞬間ともなった。会場には2万人以上の観衆が詰めかけ、白熱した試合の末、日本が最後のポイントを決めると大歓声とともに国旗が掲げられた。
この金メダルは、東京大会での日本にとって記念すべき成果のひとつであり、「お家芸」とも称されるバレーボールの躍進を世界に示す結果となった。
— RekisyNews スポーツ面 【1964年】