馬場正平氏、新団体「全日本プロレス」始動へ──旗揚げ前夜祭で決意表明

【東京 10月21日】

本日夜、東京都内のホテルにて、プロレスラー・ジャイアント馬場こと馬場正平氏が主催する新団体「全日本プロレス」の旗揚げ前夜祭が盛大に開催された。明日22日からの旗揚げシリーズに先立ち、関係者やファン約300人が集まり、新たな出発を祝福した。

馬場氏は壇上で挨拶し、「力道山先生から受け継いだ精神を忘れず、真っ向勝負のプロレスを貫く」と力強く語った。日本プロレスを離れ、独自に道を切り開く決断を下した背景には、選手としてだけでなく、プロモーターとしての責任感があったと明かし、「ファンの声援こそが自分の原動力」と述べた。

前夜祭には、旗揚げシリーズに参加する外国人レスラー陣の姿もあり、アメリカから参戦した“ザ・ファンクス”ことテリー&ドリー・ファンク兄弟は、「馬場とは信頼でつながっている。新団体の成功に貢献したい」と語った。

また、アントニオ猪木氏の「新日本プロレス」に続き、馬場氏の全日本プロレスも独自路線を敷くことで、国内プロレス界は今後“二大体制”へと突入する可能性が高まっている。馬場氏はその点について問われると、「闘いの場が増えることは、選手にとってもファンにとっても良いこと」と前向きにコメントした。

明日の旗揚げ戦は東京・大田区体育館で行われ、馬場選手自身もメインイベントに出場予定。新団体の船出が、日本のプロレス界にどのような変化をもたらすのか、注目が集まっている。

— RekisyNews スポーツ面 【1972年】

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