近鉄、悲願の優勝逃す──“10.19決戦” 川崎球場に詰めかけたファンが絶句

【川崎 10月19日】

本日、川崎球場で行われたロッテ対近鉄のダブルヘッダー最終戦で、近鉄バファローズは優勝を目前にしながらも第2試合で引き分け、逆転優勝の夢が潰える結果となった。この結果、すでに全日程を終了していた西武ライオンズのパ・リーグ優勝が決定。劇的な1日として、ファンの間では「10.19決戦」と語り継がれることになりそうだ。

近鉄は本日を迎えた時点で優勝の可能性を残しており、ダブルヘッダー2連勝すれば逆転優勝が決まる状況だった。第1試合は6対0で快勝し、あと1勝に迫ったが、第2試合ではロッテの粘りに苦しみ、延長10回の末に4対4の引き分けわずか1勝が届かず、優勝を目前で逃すという劇的な幕切れとなった

川崎球場には、平日にもかかわらず延べ2万人以上の観客が詰めかけ、手に汗握る展開を固唾をのんで見守った。第2試合の最終アウトが記録されると、スタンドからは近鉄の健闘を讃える拍手と、惜しむため息が交錯した。

近鉄・西本幸雄監督は試合後、「悔しいが選手は最後までよく戦ってくれた。胸を張ってほしい」と涙を堪えながらコメント。一方、西武の工藤監督は「まさかこのような形で優勝が決まるとは」と複雑な表情を見せた。

ペナントレース最終日に優勝の行方が決するという異例の展開となった今シーズン。1試合の重みと、プロ野球のドラマ性が凝縮された一日として、今後も語り継がれることは間違いない。

— RekisyNews スポーツ面 【1988年】

アイキャッチ画像 Yasuoyamada – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=16260491による

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