【ボストン 10月13日】
本日、米国プロ野球の歴史に残る記念すべき第一回ワールドシリーズがついに幕を閉じ、アメリカン・リーグ王者ボストン・アメリカンズがナショナル・リーグ王者ピッツバーグ・パイレーツをシリーズ通算5勝3敗で破り、初代王者の座に輝いた。
今シリーズは、アメリカン・リーグとナショナル・リーグという二大リーグ間の公式頂上決戦として初の試みとなったもので、全8試合が両都市を往復しながら行われ、連日多くの野球ファンが詰めかけるなど、国民的関心を呼んだ。
第8戦となった本日の決戦は、ボストンのハンティントン・アベニュー・グラウンズで開催され、地元の大歓声の中で始まった。序盤からボストン打線が着実に得点を重ね、特にエース投手ビル・ディネーンの力投と、ジミー・コリンズ主将の巧みな采配が光った。最終スコアは3対0。ピッツバーグの看板打者ホーナス・ワグナーを完全に封じた。
ボストン・アメリカンズの快進撃は、アメリカン・リーグの正統性と実力を証明するものとして大きな意味を持つ。これまでナショナル・リーグが主導していたプロ野球界において、両リーグの実力が拮抗していることが証明された格好だ。
観戦に訪れたファンの一人は、「まるで世紀の大決戦だった。これからも毎年、シリーズを楽しみにしたい」と興奮冷めやらぬ様子で語った。
今回の成功を受け、今後も両リーグによる年間王者決定戦「ワールドシリーズ」の継続開催が期待されている。メジャーリーグの新たな時代が、いま確実に動き出している。
— RekisyNews スポーツ面 【1903年】