【東京 10月10日】
日本ボクシング界に新たなヒーローが誕生した。東京・後楽園ホールで行われたWBA世界ジュニアフライ級タイトルマッチにて、挑戦者・具志堅用高が王者ファン・ホセ・グスマン(ドミニカ共和国)を破り、世界王座を手にした。
試合開始から圧力をかけ続けた具志堅は、左のジャブと鋭いボディでグスマンを追い詰め、7回、連打からの強烈な左ストレートでダウンを奪取。レフェリーが試合を止め、具志堅のTKO勝ちが宣言された瞬間、会場は歓声と涙に包まれた。
具志堅にとっては、プロ転向からわずか3年、無敗のまま世界王座を掴む快挙。その剛腕と不屈の闘志は、沖縄出身として初の世界王者という肩書きにふさわしい輝きを放った。
試合後のインタビューで具志堅は、「沖縄の皆さん、やりました!」と満面の笑みで叫び、地元への感謝と今後の防衛戦への意欲を語った。
日本人世界王者としては7人目。ジュニアフライ級では初の快挙となる。今後の活躍次第では、長期政権も夢ではない。
— RekisyNews スポーツ面 【1976年】