【東京 10月9日】
本日、東京ドームにて開催された新日本プロレスとUWFインターナショナルによる全面対抗戦は、歴史に残る一夜となった。観客数は約67,000人とされ、これは同所でのプロレス興行として当時の最多記録を更新したとみられる。
昨年来、両団体の間にはリング外でも激しい舌戦が交わされており、この日ついに団体同士の威信をかけた全面対決が実現。メインイベントでは新日本のエース、武藤敬司選手とUインターの高田延彦選手が激突し、場内のボルテージは最高潮に達した。
試合は一進一退の攻防の末、武藤選手がシャイニング・ウィザードを起点に勝利をもぎ取り、新日本がメインを制す形に。一方、セミファイナルではUインターの安生洋二選手が長州力選手に意地の勝利を挙げるなど、両軍の実力が拮抗した構図も印象づけた。
この興行により、Uインター側は地上波中継こそ持たないながらも、東京ドームという巨大な舞台で全国にその存在感を示すことに成功。また、新日本にとっても長年築いてきた団体の底力を示す場となり、プロレス界の熱気と関心の高さをあらためて世に知らしめる一夜となった。
「プロレス冬の時代」とも言われる中で、6万人超の観客を動員した今回の興行は、再び黄金期を呼び込むきっかけになるとの期待も高まっている。
— RekisyNews スポーツ面 【1995年】