【東京・蔵前 10月9日】
プロレス界の至宝・アントニオ猪木選手が今夜、蔵前国技館のリングで“鉄人”ルー・テーズ氏を破り、NWF世界ヘビー級王座の防衛に成功した。試合は満員の1万人超の観客が見守る中、約30分に及ぶ白熱の攻防が繰り広げられた。
決着は猪木選手が得意とする“ブロックバスター・ホールド”でテーズ氏からピンフォールを奪ったもの。この技は体格と力を活かした一撃必殺のスープレックス系フィニッシュで、会場には大歓声が響き渡った。
テーズ氏はプロレス史に名を刻む“王者の中の王者”。1950年代から60年代にかけてNWA世界ヘビー級王座を幾度も戴冠した伝説のレスラーであり、猪木選手にとっては若き日の憧れの存在でもあった。
猪木選手は試合後のインタビューで、「偉大な先輩に勝つことで、自分のプロレスを証明できた気がする。これからも世界を相手に闘っていく」と語り、さらなる飛躍を誓った。
なお、この試合は「格闘技世界一決定戦」とも銘打たれ、世界各国からの注目も集めていた。NWF王座は海外でも権威あるタイトルとされており、今回の防衛成功により猪木選手の国際的評価はさらに高まるものと見られる。
会場では、「まだまだ猪木の時代が続く!」というファンの声が飛び交い、蔵前国技館は祝祭ムードに包まれたまま夜を迎えた。
— RekisyNews スポーツ面 【1975年】
