【ボストン 10月1日】
本日、米国野球界初の全国王座決定戦「ワールドシリーズ」が、マサチューセッツ州ボストンにて開幕した。対戦するのは、アメリカンリーグ王者・ボストン・アメリカンズと、ナショナルリーグ覇者・ピッツバーグ・パイレーツ。新設された両リーグの最強チーム同士が、真の王者の座を懸けて激突する歴史的な一戦に、全米の野球ファンが注目を寄せている。
この「ワールドシリーズ」は、全9試合制(先に5勝したチームが優勝)で行われる予定で、第1戦はボストンのハンティントン・アベニュー・グラウンズにて開催。午前中からスタンドには熱狂的な観衆が詰めかけ、試合開始前には両軍選手への盛大な拍手が送られた。
アメリカンズはエース左腕のサイ・ヤングが先発。対するパイレーツは打撃力に定評あるホーナス・ワグナーを中心とした重量打線を引っ提げて乗り込んできた。試合は序盤から緊迫した投手戦となり、両軍とも初回から走者を出すも決定打を欠く展開が続いた。
このシリーズは、今年初めてアメリカン・リーグが公式にナショナル・リーグと対等の地位で認められたことで実現したものであり、米国プロ野球史における画期的な出来事と評価されている。主催者側は今後、シリーズを毎年開催し、「野球の祭典」として全米に定着させていく意向だという。
野球関係者からは、「このシリーズこそが米国野球の未来を決める」との声もあがっており、全米各地で新聞各紙が試合速報を特集し、市民の関心も急上昇している。
決着は最終戦までもつれ込む可能性もあり、今後の展開から目が離せない。
— RekisyNews スポーツ面 【1903年】