【トロント 9月13日】
メジャーリーグベースボール(MLB)の歴史に残る珍記録が、13日トロントで行われたブルージェイズ対オリオールズ戦で生まれた。両チーム合わせて、なんと1試合に4本のグランドスラム(満塁本塁打)が放たれたのである。これはMLB史上初の快挙として、球場はもちろん全米に衝撃を与えた。
この日、トロント・ブルージェイズのアーニー・ウィット捕手が2本、ジョージ・ベル外野手が1本、そしてボルチモア・オリオールズのフレッド・リンが1本の満塁弾を記録。いずれも得点圏での集中打が光るもので、スタンドはグランドスラムのたびに大歓声に包まれた。
これまでMLBの1試合最多グランドスラム記録は「3本」だったが、今回の4本で一気に更新。野球ファンにとってはまさに伝説の一夜となった。トロントはこの試合に18-3で大勝し、プレーオフ争いにも弾みをつけた。
MLB公式記録員は「100年以上の歴史の中で初めての出来事。今日の一戦は、今後何十年も語り継がれるだろう」とコメント。選手たちも興奮冷めやらぬ表情で、球史に名を刻んだことを喜んだ。
— RekisyNews スポーツ面 【1988年】