【ブエノスアイレス 9月3日】
南米アルゼンチンにて、本日ポロ競技史に残る記念すべき一戦が行われた。ブエノスアイレス郊外のオープンフィールドで催されたこの試合は、世界で初めて「公式戦」として記録されるものであり、ポロという競技の本格的な発展の第一歩となった。
試合には、地元アルゼンチン人選手と、同地に駐在するイギリス人居留民が中心となって編成された2チームが出場。馬上での巧みなボールさばきと迫力ある攻防が繰り広げられ、観戦に訪れた数百人の観衆からは終始熱い声援が飛んだ。競技は芝の広大なフィールド上で行われ、両軍合わせて8頭の馬と選手が激しく駆け回った。
ポロは元来、古代ペルシアやインドを起源とする騎馬競技で、19世紀にイギリス人によって体系化されてきた。アルゼンチンにはおよそ10年前に英軍関係者らを通じて伝わり、現在では上流層を中心に人気が高まっている。特に広大な牧草地と優れた馬の飼育環境を活かし、選手の育成と競技人口の増加が進んでいる。
主催関係者によれば、今後は定期的な公式試合の開催を視野に入れており、ルールの整備とチームの組織化も進めていく予定だという。観戦者からは「新しいスポーツとしての魅力を感じた」「馬術と戦術が融合した、優雅かつ激しい競技」といった声が多く聞かれた。
今回の開催により、アルゼンチンは今後、世界のポロ競技において中心的な存在となる可能性が高く、スポーツ文化の新たな幕開けとして注目されている。
— RekisyNews スポーツ面 【1875年】