アテネ大会開幕 五輪発祥の地に世界の選手集う

 【アテネ 8月13日】

五輪発祥の地ギリシャで、本日第28回夏季オリンピック大会が開幕した。開会式はアテネ・オリンピックスタジアムで行われ、全世界から202の国と地域の約1万1000人の選手団が入場行進。満員の観客と各国要人が見守る中、聖火が点火され、17日間の競技が幕を開けた。

式典は古代ギリシャの神話や歴史をテーマにした演出で始まり、衣装や舞踏が夜空に浮かぶように展開された。聖火リレーの最終走者には陸上男子400メートルハードルの金メダリスト、カテリナ・サヌシが選ばれ、競技場中央の聖火台に火が灯ると大歓声が沸き起こった。

競技は14日から本格化し、陸上、水泳、体操、柔道など28競技301種目が行われる。ギリシャは198個のメダルセットを用意し、各国代表が熱戦を繰り広げる予定だ。会場は首都圏と周辺都市に分散配置され、アテネ市内では大規模な交通規制と警備体制が敷かれている。

日本からは選手団332名が参加。柔道、競泳、体操、マラソンなどでメダルが期待されており、特に体操男子団体はアトランタ以来の頂点を狙う。選手団主将の井上康生は「古代の地で最高の結果を出したい」と意気込みを語った。

今大会は近代五輪が1896年にアテネで始まって以来、2度目の当地開催となる。国際オリンピック委員会のジャック・ロゲ会長は「五輪が生まれた地で、平和と友情の祭典を祝えることは特別な意義がある」と述べた。地中海の夏空の下、17日間の物語がいま始まる。

— RekisyNews スポーツ面 【2004年】

アイキャッチ画像 I, Alterego, took this photo and release under the terms of the GNU Free Documentation License – CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=25450による

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