春に舞う楕円球、新リーグUSFL開幕 ── NFLの独占に挑む新勢力

【カリフォルニア州ロサンゼルス 3月6日】

本日、全米各地で新たなプロアメリカンフットボールリーグ、アメリカフットボール連盟(USFL)の第1週目となる公式戦が開催された。ロサンゼルス・メモリアル・コロシアムで行われたロサンゼルス・エクスプレス対ニュージャージー・ジェネラルズ戦をはじめ、全5試合が熱狂の中で行われ、秋から冬にかけてのスポーツであったフットボールを「春から夏に楽しむ」という大胆な試みがついに幕を開けた。

USFLは、既存の巨大リーグNFLに対抗すべく設立された。その最大の衝撃は、1982年大学フットボールのハイズマン賞受賞者であり、全米屈指のスター選手であるハーシェル・ウォーカー選手を、NFLに先んじてニュージャージー・ジェネラルズが獲得したことにある。現役大学スターが卒業を待たずにプロ転向し、新リーグを選択した事実は、フットボール界の勢力図を根底から揺るがす出来事として受け止められている。

本日の試合では、多くの観衆がスタジアムを埋め尽くし、テレビ中継も高い関心を集めた。NFLがオフシーズンとなる春にプロの試合を観たいという、全米ファンの期待に応える形となった。USFLは「2ポイント・コンバージョン」の導入など、独自のルールも採用しており、よりエキサイティングなエンターテインメントを提供することを目指している。

しかし、この野心的な新リーグが、伝統と権威を誇るNFLの牙城をどこまで崩せるのか。高騰する選手年俸が経営を圧迫する懸念も囁かれる中、春の陽光の下で産声を上げたUSFLの戦いは、アメリカのスポーツビジネスに新たな歴史を刻もうとしている。

— RekisyNews スポーツ面 【1983年】

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