天才・福永洋一、無念の落馬 ── 阪神競馬場に激震、脳挫傷の重傷

【西宮 3月4日】

本日、阪神競馬場で行われたメイン・第11レース「第26回毎日杯(GIII)」において、日本競馬界の至宝、福永洋一騎手(28歳)が落馬する惨事が発生した。福永騎手は直ちに西宮市内の病院に搬送されたが、脳挫傷の重傷と診断され、現在も意識不明の重体が続いている。

悲劇は、各馬が一団となって第4コーナーを回り、最後の直線に入った直後に起きた。馬群の後方に位置していたマリージョーイ(福永騎手騎乗)の前方で、ハクヨーカツヒデの斉藤博美騎手が落馬。福永騎手はこれを咄嗟に避けようと手綱を引いたが、回避しきれず接触・転倒した。馬場に激しく叩きつけられた福永騎手は、後続の馬に巻き込まれる形となり、場内は一瞬にして悲鳴と静寂に包まれた。

福永騎手は1970年から昨年まで9年連続で全国リーディングジョッキーに君臨。「洋一が乗れば馬が走る」と言わしめるほどの圧倒的な騎乗センスを誇り、まさに全盛期の中での悲劇となった。この事故により、天才と謳われた氏の騎手生命は極めて危うい状況に追い込まれている。

競馬界のみならず日本中に衝撃を与えた今回の事故。あまりにも過酷な勝負の世界の現実を前に、関係者やファンからは「どうか奇跡が起きてほしい」と、若き天才の回復を祈る声が絶えない。

— RekisyNews スポーツ面 【1979年】

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