プロ野球、ついに幕を開く ーー 名古屋・鳴海球場で初の公式戦

【名古屋 2月9日】

本日、名古屋市鳴海町の鳴海球場において、我が国初となる職業野球の公式試合が行われた。対戦したのは、東京を本拠とする巨人軍と、名古屋を代表する金鯱軍。これまで学生野球や都市対抗などが中心であった国内野球界において、報酬を受け取る選手による本格的な試合が実現した意義は極めて大きい。

球場には早朝から多くの観衆が詰めかけ、外野の芝生席まで埋め尽くされた。寒風の吹く中であったが、職業選手同士の真剣勝負を一目見ようとする熱気は衰えず、打球が飛ぶたびに大きなどよめきが起こった。試合は終始引き締まった展開となり、選手たちは報酬を得る立場にふさわしい緊張感を漂わせていた。

関係者の間では、職業野球の発足により地方巡業や定期的な興行が可能となり、野球がより広く大衆の娯楽として根付くとの期待が高まっている。一方で、学生野球との関係や興行の安定運営など、今後解決すべき課題も少なくない。

とはいえ、本日の一戦は日本の野球史に新たな一頁を刻む出来事となった。鳴海球場での白球の行方は、単なる一試合を超え、職業野球時代の到来を明確に告げるものとなったと言えよう。

— RekisyNews スポーツ面 【1936年】

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