【インスブルック 1月29日】
国際オリンピック委員会(IOC)主催の第9回冬季オリンピックが本日、オーストリア・チロル州の山岳都市インスブルックで開幕した。同市での冬季五輪開催は今回が初めてで、2月9日までの12日間、氷上・雪上の各競技が繰り広げられる見通しだ。市街は各国旗で彩られ、旧市街の石畳から競技会場へ向かう路面電車やバスには、早朝から観客が詰めかけた。
開会式は競技場で厳粛に行われ、選手団は国別に入場。山々に囲まれた会場には歓声が反響し、沿道では子どもたちが手製の旗を振って歓迎した。開催地は「山岳スポーツの伝統と国際親善」を掲げ、円滑な運営を誓う。宿泊施設や警備、交通整理も強化され、警官と係員が要所に立って誘導に当たっている。
一方で、今季は降雪が不安定とされ、主催側は競技コース整備や輸送体制の確保に追われている。関係者は「雪上競技は自然に左右される。安全と公正を最優先に、競技条件を均一に保つ」として、必要に応じて人工雪の投入や日程調整も視野に入れる構えだ。競技の成立を支える裏方の負担は小さくないが、現地では「冬の祭典を必ず成功させる」と士気は高い。
スキー、スケート、アイスホッケーなど多彩な種目に、各国の精鋭が集結した。日本勢も欧州の厳しい環境での戦いに備え、現地で調整を重ねてきた。戦後の国際舞台で冬季競技の存在感を高められるか、今大会の成績が注目される。大会期間中は寒暖の差が大きいとされ、選手の体調管理も勝敗の鍵となりそうだ。
— RekisyNews スポーツ面 【1964年】
アイキャッチ画像 Lauritzen – ノルウェー国立公文書館, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=58435358による
