【東京 1月20日】
大相撲の第65代横綱・貴乃花光司が本日、日本相撲協会に引退届を提出し、現役から退くことを正式に表明した。度重なる故障に苦しみながらも土俵に立ち続けた名横綱の決断は、角界のみならず多くの相撲ファンに大きな衝撃を与えている。
貴乃花は1988年に初土俵を踏み、鋭い立ち合いと下半身の強さを武器に頭角を現した。1994年に横綱へ昇進して以降、数々の名勝負を演じ、優勝回数は22回を数える。特に兄・若乃花との兄弟横綱時代は「若貴ブーム」と呼ばれ、相撲人気を社会現象の域にまで押し上げた。
一方で、横綱在位中は膝や腰などの重傷に悩まされ、満身創痍の状態での出場が続いた。それでも休場と復帰を繰り返しながら土俵に立ち続ける姿勢は、横綱の責任と覚悟を体現するものとして賛否を呼びつつも強い印象を残した。
引退表明後、貴乃花は「悔いはない。力の限り土俵を務めた」と心境を語り、長年支えてきた家族や師匠、ファンへの感謝を述べた。今後は親方として後進の指導にあたる意向を示している。
平成の大相撲を象徴する存在であった名横綱の引退により、角界は一つの時代の区切りを迎えた。
— RekisyNews スポーツ面 【2003年】
