無着陸・無給油で地球一周 小型機「ボイジャー」、航空史に新章

世界一周から帰還した際のボイジャー

【ロサンゼルス 12月23日】

米国の二人乗りプロペラ機「ボイジャー」が本日、無着陸・無給油による世界一周飛行を世界で初めて達成し、航空史に新たな金字塔を打ち立てた。機体は九日前に同地を離陸し、地球を一周して再び出発地へ帰還。極限まで軽量化された機体と緻密な飛行計画が、この前人未到の挑戦を現実のものとした。

操縦したのは設計者でもあるパイロットら二名で、航続距離を最大化するため、燃料を機体全体に分散配置する独創的な設計が採用された。飛行中は悪天候や乱気流に見舞われ、長時間の操縦が続いたが、乗員は交代で操縦を行い、慎重な高度管理と燃費運用で困難を乗り越えたという。到着時、機体にはわずかな燃料しか残っていなかった。

今回の成功は、航空技術と人間の持久力の限界に挑む試みとして各国から注目を集めている。従来、世界一周は途中着陸や給油を前提とするのが常であったが、無補給での完遂は長距離飛行の概念を一変させる可能性を示した。専門家からは、将来の効率的な航空機設計や長時間飛行の安全管理に示唆を与えるとの評価が出ている。

帰還後、関係者は「綿密な準備と技術への信頼が成果をもたらした」と語り、達成の喜びを静かにかみしめた。空の可能性を広げる一歩として、その意義は長く語り継がれるだろう。

— RekisyNews 科学面 【1986年】

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次