【ニュルンベルク 12月23日】
本日、神聖ローマ帝国の自由都市ニュルンベルクにおいて、ゲオルク・アルトによる翻訳を施した『ニュルンベルク年代記』のドイツ語版が刊行された。本書は天地創造から現代に至るまでの歴史を通史的に描いた大部の年代記であり、すでに学識層の間で大きな注目を集めている。
同書は、医師で人文主義者のハルトマン・シェーデルが編纂したもので、古代・聖書史・中世史を一体として叙述する点に特徴がある。今回のドイツ語版では、ラテン語原典をもとに、一般市民にも理解しやすい言語で歴史を伝えることが意図されている。挿絵には多数の木版画が用いられ、都市景観や歴史的人物の姿が視覚的に表現されている。
印刷は当地の工房で行われ、活版印刷技術の発展を背景に、従来の写本とは比べものにならない部数での流通が可能となった。書肆関係者の間では、知識が修道院や宮廷に限られず広く行き渡る契機になるとの声も上がっている。
この年代記は、歴史を神学的秩序の中で理解しようとする時代精神を色濃く反映しており、後世に残る重要な書物となることが期待されている。
— RekisyNews 文化面 【1493年】
