【東京 12月16日】
連合国軍総司令部(GHQ)からA級戦犯容疑者としての出頭命令を受けていた近衛文麿元首相が、本日未明、自宅で服毒により死亡した。日本の開戦過程に深く関わった政治家として追及が迫る中での突然の死は、政界・国民に大きな衝撃を与えている。
近衛家関係者によれば、近衛元首相は昨夜遅く、自邸で青酸化合物を服用したとみられ、医師の到着時にはすでに手遅れだったという。警察は遺書とみられる文書の存在を確認しており、最終的な動機や状況の詳細について調査を進めている。
近衛元首相は昭和初期の政界を代表する人物として知られ、3度にわたり内閣を率いた。特に第二次内閣以降は、日独伊三国同盟の締結や対中戦争の拡大など、戦争への道を決定づけた政策判断に深く関わったとされ、戦後は国際軍事裁判での訴追が確実視されていた。GHQは出頭命令を14日に通告しており、近衛は翌15日に出頭する予定となっていた。
政界からは「真相究明の機会が失われた」との声が相次ぐ一方で、国民の間では重い時代の責任の所在について改めて議論が高まりつつある。戦争の指導層に対する追及が本格化する中での自殺は、日本社会に深い影を落としている。
— RekisyNews 社会面 【1945年】
