米宇宙計画、大きな前進──ジェミニ6A号と7号が史上初のランデブー飛行に成功

ジェミニ6-A号から見たジェミニ7号

【フロリダ・ケープケネディ 12月15日】

アメリカ航空宇宙局(NASA)は本日、ジェミニ6A号とジェミニ7号による史上初の有人宇宙船同士のランデブー飛行に成功した と発表した。二つの宇宙船は高度約300キロの軌道上で接近し、最終的には約30センチの至近距離まで接近。宇宙空間での精密な操船能力を世界に示す成果となった。

7号は長期宇宙滞在実験のため12月4日に先行して打ち上げられ、その後を追う形で6A号が本日午前に発射された。6A号の司令船は軌道投入後に段階的な機動を行い、地球を周回する7号との距離を徐々に縮め、ついに同一軌道上での並走に成功した。計画担当者は「将来の月着陸計画に不可欠なドッキング技術への大きな一歩」と語っている。

地上の管制センターには成功の報が伝わると歓声が起こり、関係者は興奮冷めやらぬ表情でモニターを見つめ続けた。宇宙飛行士たちは通信を通じて互いの船体を確認し、短い交信を交わしたとされる。今回の成果はアメリカが進める有人宇宙開発競争において重要な戦略的意味を持つとみられ、国際的にも大きな関心が寄せられている。

この成功により、NASAは今後のドッキング実験や月着陸船との結合試験に弾みをつける見込みで、宇宙への挑戦はまた新たな段階へと進むことになりそうだ。

— RekisyNews 科学面 【1965年】

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次