チャールズ皇太子とダイアナ妃、別居を正式発表──“理想のプリンス&プリンセス”像に終止符

【ロンドン 12月9日】

本日、ジョン・メージャー首相は下院で声明を読み上げ、チャールズ皇太子とダイアナ妃が合意のうえで別居生活に入ることを正式に発表した。

1981年の華やかなロイヤル・ウェディング以来、「理想のプリンス&プリンセス」として世界の注目を集めてきた夫妻の事実上の「破綻」公表となり、英国内のみならず各国に衝撃が走っている。

声明によれば、皇太子と妃は今後、それぞれ別の住まいで生活するものの、王位継承順位に変化はなく、ウィリアム王子とヘンリー王子の養育と公的な役割については、両者が協力して続けていく方針とされる。メージャー首相は「これは極めて個人的な問題であり、夫妻と王子たちのプライバシーが尊重されるべきだ」と強調した。

街頭インタビューでは、「いつかこうなるのではと思っていたが、正式に聞くとやはり寂しい」という市民の声がある一方、「これで互いに少しは楽になれるのでは」と、夫婦それぞれの人生を案じる声も聞かれた。夕刊各紙の号外は「別居」「事実上の決別」などの見出しで売り切れとなり、国民的関心の高さをうかがわせた。

王室関係者は、今回の発表はあくまで別居の公表であり、離婚や王室内での身分変更はこの時点では決定されていないと説明している。しかし、長年報じられてきた不仲やスキャンダルの積み重ねから、多くの国民は「象徴的な一線が越えられた」と受け止めているようだ。

今回の別居発表は、英国王室とメディア、そして国民との関係をあらためて問い直す出来事となり、今後の王室のあり方に新たな課題を突きつけた。

— RekisyNews 国際面 【1992年】

アイキャッチ画像 John Mathew Smith & www.celebrity-photos.com from Laurel Maryland, USA (Archived link) – BEST ALL-TIME DIANA! (Archived link), CC 表示-継承 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=154920312による

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