気圧単位、ついに「ヘクトパスカル」へ一本化──ミリバール時代が幕を閉じる

【東京 12月1日】

本日、1991年の計量法改正を受け、気象観測における気圧の単位がミリバール(mb)からヘクトパスカル(hPa)へ正式に移行した。国際的に広く用いられてきたパスカル系への統一が図られることで、国内の観測基準は世界標準へさらに歩み寄ることとなり、気象庁をはじめ各報道機関でも表記変更が一斉に始まった。

これまで日本では、長年にわたりミリバール表記が広く一般に浸透してきた。台風や低気圧の報道で聞き慣れた数値が突然“hPa”へ変わることに、視聴者や読者の混乱が予想されていたが、気象庁は「1mb = 1hPa と数値は同じであり、従来の理解に影響はない」と説明し、移行に伴う困難は少ないとの見方を示している。

朝から放送各局では新表記対応の天気予報が始まり、キャスターが「本日から気圧はヘクトパスカルでお伝えします」と告げる場面も見られた。新聞社では天気図の凡例が差し替えられ、全国の気象観測所でも表示盤や記録帳票の更新が続けられている。

一方、一般市民の間では「見慣れた単位が急に変わると戸惑う」「国際標準に合わせるのは良いことだ」など反応が分かれている。気象関連の講師を務める男性は、「学校教育ではすでにパスカル系の単位が中心で、今後は世代間のギャップも解消される」と話す。

今回の改正は、国際度量衡委員会での標準化方針を踏まえた対応であり、日本の計量制度が世界的な科学技術基準と調和することを意味する。気象庁は来年度以降、観測データのデジタル化や表示形式の統一をさらに進める方針だ。

ミリバールという名称は今日で公式な役割を終え、ヘクトパスカルが新たな“日常の気圧単位”として定着を目指す。

気象情報の読み方が変わる節目の一日となった。

— RekisyNews 科学面 【1992年】

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