米探検家 リチャード・E・バード、南極点上空を史上初飛行

【南極・ロス氷床 11月29日】

本日、米海軍の探検隊を率いる リチャード・E・バード 中佐とそのチームは、南極ロス氷床に設置された「リトル・アメリカ」基地を拠点に、史上初めて航空機による南極点上空飛行を達成した。出発は現地時間の11月28日午後3時29分に搭乗機「フロイド・ベネット」を発進させ、約18時間にわたる飛行を経て、本日未明、南極点上空を通過したと報じられている。

飛行中、バード中佐らは磁針が機能しない極域航法の困難に直面。太陽コンパスを駆使しながら、高度を確保するため不要物の投棄を行い、女王モード山脈上空で補給物資を投下する一幕もあった。飛行距離はおよそ2,575 kmに及び、極地探検・航空測量史において画期的な成果となった。

バード中佐の偉業を称え、米国議会は12月21日付で同氏を少将に昇進させた。彼は北極点上空飛行も成し遂げており、今回の南極飛行によって「両極上空飛翔」の先駆者として名を刻むこととなった。

この飛行は、未開の大地とされてきた南極大陸の航空測量及び気象・氷床研究の大きな転換点とも受け止められており、今後の極域探査、地球規模科学研究への貢献が大いに期待されている。

— RekisyNews 科学技術面 【1929年】

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