【太平洋 11月26日】
イギリス海軍のジェームズ・クック船長が率いる探検船「レゾリューション号」と「ディスカバリー号」が本日、太平洋上のハワイ諸島の一部とみられる島に接近し、上陸を果たした。この島は現地で「マウイ」と呼ばれており、記録に残る限りヨーロッパ人がこの島に足を踏み入れたのは今回が初めてとみられる。
クック探検隊は昨年、タヒチ島を経由しながら南太平洋を北上。すでに1777年にはハワイ諸島の一部を視認しており、今回はさらに詳細な地図作成と現地文化の観察を目的として北進していた。本日、島の東岸に到達した彼らは、カヌーで接近してきた島民たちと物資や工芸品を交換。友好的な接触が記録された。
クック船長は航海日誌において、「この島の自然は豊かで、人々は礼儀正しく穏やかである」と記しており、現地の農耕文化や社会構造への関心を強く示している。なお、島民の間ではすでに複雑な首長制が存在しているとみられ、今後の探検によってその実態が明らかになることが期待される。
本航海は太平洋航路の解明とともに、科学的観測と人類学的記録の収集を目的としており、クック隊の行動は王立協会および海軍本部から高く評価されている。今回の発見により、ハワイ諸島の全体像解明に向けた大きな前進となるのは確実である。
— RekisyNews 海洋探検面 【1778年】
