アポロ12号、月の嵐の大洋へ着陸 人類3人目と4人目の足跡刻まれる

【月面・嵐の大洋 11月19日】

米国の宇宙船アポロ12号は本日、月面「嵐の大洋」付近に着陸し、チャールズ・コンラッド宇宙飛行士アラン・ビーン宇宙飛行士が無事に船外活動を開始した。昨年の初着陸に続き、人類として3人目と4人目の月面歩行者が誕生したことになる。

着陸船「イントレピッド」は午後、静かに月面へ降下。管制センターは「すべて予定通り」と発表し、地上の技術陣は精密着陸の成功に沸いた。コンラッド飛行士は梯子を降りる際、「こっちはニールより少し小柄だからね」と冗談めかして第一歩を踏み出し、続いてビーン飛行士も月面へ降り立った。

二人は旧無人探査機「サーベイヤー3号」の残骸近くまで徒歩で移動し、地質標本の採取や機器の回収を実施。月表面の岩石や砂の状態を慎重に調査し、持ち帰る予定の標本ケースを次々と満たしていった。月面の地平線には地球が青く浮かび、無線越しに交わされる会話は地上の家庭にも生中継されている。

アポロ12号はこの後、計約1日半の活動を行い、軌道上で待つ司令船と合流する計画だ。米国の有人探査計画は着実に成果を積み重ねており、関係者は「月への道はもはや確かなものとなった」と語っている。

— RekisyNews 科学面 【1969年】

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