大正天皇、即位礼を挙行 厳粛に紫宸殿で国家儀式

【京都 11月10日】

本日午前、大正天皇の即位礼が京都御所・紫宸殿にて厳かに挙行された。これは明治天皇崩御を受けて1912年7月に践祚されて以来、正式な即位を内外に宣明する国家儀式である。

式典には、皇族をはじめ三権の長、諸外国からの特命全権大使など多数の来賓が列席。紫宸殿には高御座(たかみくら)が設けられ、天皇陛下は御束帯姿にて高御座に登壇。即位の詔を発し、「朕、皇位を継ぎ、万世一系の皇祚を承けて、国を治め、民を安んずる」旨を高らかに宣言された。

天皇の宣明に対して、内閣総理大臣・大隈重信公爵が万歳三唱を捧げ、天地に響くような歓声が紫宸殿にこだました。引き続き宮中三殿への奉告、祝賀の儀などが行われ、京の都はこの日、祝意に包まれた。

なお、大正の御代の始まりを記念して、各地では祝賀行事や提灯行列が予定されており、国民の間にも広く御即位の慶びが浸透している。

— RekisyNews 国内面 【1915年】

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