【テノチティトラン 11月8日】
スペインの探検隊を率いるエルナン・コルテスは本日、メキシコ高原の中心に位置するアステカ帝国の首都テノチティトランに入城し、皇帝モクテスマ2世との会見を果たした。
この出来事は、旧大陸からの遠征軍が新大陸の大帝国と初めて本格的に接触した歴史的瞬間として注目されている。
スペイン軍は約400人の兵士と十数門の大砲、騎馬兵数十人を伴い、同盟した現地諸部族とともに進軍。テノチティトランでは、皇帝モクテスマ自らが盛大な儀式で迎え入れたとされ、両者は表面上、友好を演出したかに見える。
しかしながら、コルテス一行はすでに各地でアステカに敵対する部族の支援を得ており、軍事的・政治的圧力のもとでの入城との見方もある。アステカ市民の間では、コルテスを伝説の神・ケツァルコアトルの再来と見る声もあり、皇帝の対応には慎重さがうかがえる。
今後、スペイン側がどのような行動をとるのか、またアステカ帝国がこれにどう対処するのか、中南米全域の運命を左右する重大な局面に入ったと言えるだろう。
— RekisyNews 国際面 【1519年】
