【パリ 10月24日】
フランス国民議会は本日、青・白・赤の三色から成る「三色旗(トリコロール)」を、フランス海軍の正式な軍艦旗として採用することを決定した。フランス革命の理念を体現したこの旗は、今後共和国の象徴として、国内外にその精神を示す役割を担う。
三色旗は、1789年のバスティーユ襲撃を発端とした革命運動の中で自然発生的に生まれたデザインであり、すでに民衆の間では自由と団結の象徴として浸透していた。青と赤はパリ市の色、白は王政時代の象徴でもあり、革命と伝統の調和を表現しているとされる。
これまで軍艦旗は白地に王家の紋章をあしらったデザインが用いられてきたが、王政の崩壊とともに新たな国家理念を掲げる必要性が高まり、軍部および議会内でも意見が一致。今回の決定は、軍組織の中でも共和国理念が根付き始めていることを示す象徴的な一歩である。
革命暦の制定、教会と国家の分離政策、自由・平等・友愛のスローガンの普及などに続き、今回の三色旗採用によって、視覚的にも共和国の統一理念が明確化されることとなる。
なお、三色旗は将来的に海軍にとどまらず、国家の正式な国旗としての地位を得る可能性が高いとの見方も強く、早くも国民の間では「我らの旗」として誇りをもって掲げる動きも見られている。
— RekisyNews 政治面 【1790年】
