『赤旗』、戦後の言論復活の象徴として再刊──日本共産党の機関紙、自由な紙面で再出発

【東京 10月20日】

本日、日本共産党の機関紙である『赤旗』が終戦後初めての再刊号を発行し、読者の手に渡った。戦時中に発禁処分を受けていた同紙は、約12年ぶりの公式な復活となる。

『赤旗』は1928年に創刊され、党の主張や労働者の声を伝える新聞として機能してきたが、治安維持法下での弾圧によりたびたび発禁や没収の対象となっていた。今回の再刊は、日本の言論・出版の自由が徐々に回復しつつある中での象徴的な出来事として注目されている。

再刊号では、戦争責任の追及、労働者の権利の回復、食糧や住宅問題など、戦後の混乱期における国民の不安と怒りに寄り添う論調が見られた。さらに、反ファシズム・反戦・民主主義の徹底的な追求が強く打ち出され、今後の紙面方針も明確にされた。

日本共産党は、終戦後まもなく合法政党としての活動を再開しており、同紙の再刊は組織の再編と世論への影響力回復の重要な一歩と位置づけられている。

編集責任者は、「かつて地下に潜っていた時代を越え、ようやく堂々と紙面を発行できるようになった。これからは労働者や庶民の声をまっすぐ伝える新聞として、国民の信頼を得たい」と語った。

民主主義と表現の自由が本格的に再生しようとする中、『赤旗』の再刊は、新しい時代の言論空間の拡張を告げる出来事となった。

— RekisyNews 社会面 【1945年】

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