【トルン 10月19日】
本日、ポーランド王国が支援するプロイセン同盟と、これに対抗してきたドイツ騎士団国との間で、「第二次トルンの和約」が正式に締結された。これにより、十三年にわたって続いた苛烈な戦争がようやく終結することとなった。
この戦争は、1454年にプロイセンの諸都市や貴族たちが、ドイツ騎士団の専横に反発しプロイセン同盟を結成、その後ポーランド王カジミェシュ4世の支援を得て武力蜂起したことから勃発した。以来、陸海にわたる戦闘が繰り返され、特にダンツィヒやマリエンブルクなどの要衝をめぐる攻防は激烈を極めた。
本日の和約では、西プロイセン地域(王領プロイセン)をポーランド王国が併合し、残る東プロイセン地域(騎士団領)はドイツ騎士団の保持を認めつつ、ポーランド王への封臣となることが取り決められた。これにより、騎士団国は名実ともにポーランドの従属国家に転じることとなり、中欧の勢力図は大きく書き換えられる。
ポーランド王は今回の講和について、「正義と秩序の回復」と表現し、今後の地域安定と通商振興への期待を語った。一方、かつてバルト海沿岸で覇権を誇ったドイツ騎士団の威勢は明らかに衰退し、今日の条約はその歴史的転換点を示すものとの見方も強い。
市民の間には安堵の空気が広がっており、トルン市内では和平を祝う鐘の音が一日中鳴り響いた。十三年に及ぶ戦争によって荒廃した地域の復興はこれからが本番となるが、今日の和約はバルト海世界にとって新たな秩序の出発点となりそうだ。
— RekisyNews 国際面 【1466年】
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