【ヨーク 9月25日】
本日、イングランド王ヘンリー三世とスコットランド王アレクサンダー二世の間で、長年にわたる両王国間の国境問題に決着をつけるための合意──ヨーク条約（Treaty of York）が、イングランド北部の都市ヨークにて正式に締結された。
条約の主眼は、両国の領土境界を明文化し、従来の曖昧な国境線を明確に定義することにあった。これにより、ノーサンバーランドやカンバーランド、ウェストモーランドなどの地域は明確にイングランド王の支配下にあるとされ、スコットランド側もその主張を取り下げることを受け入れた。
調印式はヨーク市内の大聖堂近くで行われ、両国の廷臣や司教、貴族が立ち会い、神への誓約を交わしながら厳粛な雰囲気の中で執り行われた。条約は今後の両国の平和共存と通商の安定を保証するものとされ、これにより小規模な国境衝突や領地争いが頻発していた状態が大きく改善されることが期待されている。
ヘンリー三世陛下は、「我が国の北の境にようやく秩序と信頼を築くことができた」と語り、アレクサンダー二世陛下も「この合意は両国民の安寧に資するものとなろう」と述べ、双方の協調を重視する姿勢を示した。
また、両王は来年にもさらなる交流の促進を図るため、教会関係者を交えて宗教・文化面での共同事業を検討する意向も表明している。
ヨーク条約は、イングランドとスコットランドの中世外交における重要な転機と見なされており、今後の北部情勢に安定をもたらす枠組みとなることは確実視されている。
— RekisyNews 国際面 【1237年】
