【ミラノ 9月15日】
ミラノ市の中心、スカラ座とドゥオーモ広場を結ぶ壮大なアーケード「ガッレリア・ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世」が本日ついに一般公開された。ガラスと鉄骨を用いた革新的な構造は、都市美と商業機能を融合させた新時代の都市空間として、開幕早々市民や観光客の注目を集めている。
この回廊は、イタリア統一運動の象徴的君主であるヴィットーリオ・エマヌエーレ2世にちなんで命名されたもの。設計は若き建築家ジュゼッペ・メンゴーニ氏によるもので、十字型の平面に広がるアーケードには、華やかなモザイクとクラシカルな装飾が施されている。最大の特徴は、高さと明るさを誇るガラス天井と、中心部にそびえる八角形の大ドームである。
回廊内にはすでに高級衣料品店、カフェ、書店、商店などが並び始めており、ミラノ市民の社交と消費の新たな拠点として機能する見込みだ。また、雨風を避けながら快適に通行できる利便性も高く評価されており、今後の都市計画におけるモデルケースとして他都市にも影響を与える可能性がある。
オープニングの式典では市の代表者が「このガッレリアは、統一イタリアの繁栄とモダンな都市文化の象徴となるであろう」と演説し、多くの市民とともに歓声を上げた。メンゴーニ氏は「市民の誇りとなる場所を目指した。建築とは国家の文化を体現するものだ」と語った。
市内外から訪れた人々は、華やかな装飾と未来的な構造に目を見張り、長い時間回廊内を散策。初日から多くのカメラマンや画家たちがその様子を記録していた。
— RekisyNews 都市文化面 【1867年】