“太陽王”ルイ14世、72年の治世に幕 フランス絶対王政の象徴が逝去

【ヴェルサイユ 9月1日】

 フランス王国の君主 ルイ14世(在位:1643年〜1715年)が本日、ヴェルサイユ宮殿で死去した。享年76。1643年に4歳で即位して以来、 72年110日 にわたる在位は、ヨーロッパの君主史上最長記録となる。

ルイ14世は 「太陽王(Roi Soleil)」 の異名で知られ、王権神授説を掲げた強力な絶対王政を確立。王権を国民の上に君臨させ、王自身を国家の象徴とする「朕は国家なり(L’État, c’est moi)」という言葉はその統治姿勢を象徴するものとされる。

在位中、パリを中心とする文化・芸術は大きく花開き、モリエールやラシーヌらが活躍し、ヴェルサイユ宮殿の建設によってフランスの栄華を世界に示した。一方で、対外戦争を繰り返した結果、国家財政は逼迫し、庶民への課税負担は増大。晩年のルイ14世は、飢饉と戦費による苦しみを抱えたフランスを統治することとなった。

後継者には曾孫がルイ15世(5歳)として即位する見通し。王位継承者が幼いため、摂政にはルイ14世の甥であるオルレアン公フィリップ2世が指名される予定だ。宮廷内では権力闘争の激化が予想され、王政の安定が課題となる。

一方、ヴェルサイユ宮殿前には多くの市民が集まり、王の死を悼む声と、長年の重税に苦しんだ人々による複雑な感情が交錯した。ある市民は「偉大な時代の終わりだ」と語り、別の市民は「次の王は国民をもっと大切にしてほしい」と述べた。

72年に及んだ ルイ14世の時代 はここで終焉を迎えたが、彼の築いた政治体制と宮廷文化は、フランスのみならずヨーロッパ全体に大きな影響を与え続けることは間違いない。

— RekisyNews 国際面 【1715年】

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