【東京 3月22日】
東京・日本橋に建設が進められてきた「日本銀行本店」が本日、ついに落成した。建築家・辰野金吾氏が設計を手がけたこの巨大な石造建築は、ベルギーの中央銀行をモデルにしており、日本の近代化と経済的自立を象徴する日本初の本格的な西洋建築として、威風堂々たる姿を現した。
建物は、堅牢な花崗岩を贅沢に使用したネオ・バロック様式で、地下1階から地上3階までの構造を持つ。特に強固な金庫室や、細部まで施された彫刻は、国家の通貨を司る中央銀行としての重みを体現している。建設には多額の費用と最新の技術が投入され、首都・東京の都市景観を一変させる圧倒的な存在感を放っている。
この本店の完成により、日本の通貨供給と金融秩序の安定化に向けた拠点が整った。西洋の技術を単に模倣するだけでなく、日本の職人魂を込めて作り上げられたこの「石の要塞」は、今後100年以上にわたって日本の経済を見守り続ける揺るぎない礎となるだろう。
— RekisyNews 経済面 【1896年】
