【ロンドン 3月17日】
北海帝国の正統なる後継者、ハーデクヌーズ(カヌート3世)が、ついにイングランド人の王として即位することが確定的となった。一昨日の異母兄ハロルド1世(俊足王)の急逝を受け、滞在先のフランドル・ブルージュにて急報に接したハーデクヌーズは、即座にイングランドへの進軍を決定。すでに主力艦隊を組織し、ドーバー海峡を越えたデーン人勢力の再結集を呼びかけている。
故クヌート大王(カヌート1世)と王妃エマの間に生まれたハーデクヌーズは、父の崩御後、デンマーク王位を継承。しかし、イングランド国内では、不在の彼に代わってハロルド1世が王位を簒奪する形となり、この数年間、イングランドの統治権を巡る混迷が続いていた。ハーデクヌーズは当初、ノルウェーのマグヌス1世との戦いに忙殺されていたが、昨年に和睦を締結。全軍をイングランドへ向ける準備を整えていた最中の、宿敵ハロルドの死であった。
ロンドンの貴族層や教会関係者の間では、新たな王の到来に安堵の声が上がる一方で、軍事力を背景とした強硬な支配への懸念も広がっている。ハーデクヌーズは、ハロルド派として活動した廷臣らに対し、厳しい責任追及を行う構えを見せている。また、艦隊維持のための莫大な軍費を賄うべく、大規模な徴税(ダンゲル土)が再導入されるとの観測もあり、イングランド国内の諸侯との緊張感は高まるばかりだ。
デーン人の軍事的威信を背負う若き王の即位により、かつてのクヌート大王が築き上げたデンマーク、ノルウェー、イングランドを冠する広大な北海帝国は、再びその全貌を現そうとしている。サクソン人の血を引くエドワード(懺悔王)の動向も含め、イングランドの政情は新たな局面を迎える。
— RekisyNews 社会面 【1040年】
