【東京 3月14日】
本日、動物文学者の戸川幸夫氏が沖縄・西表島で採集した野生ネコの頭骨と毛皮について、国立科学博物館の今泉吉典博士らによる詳細な鑑定が行われた。その結果、これらは既知のどの種にも属さない「新種のヤマネコ」であることが判明した。20世紀も後半に差し掛かった現代において、これほど大型の哺乳類の新種が日本国内で発見されるのは、極めて異例の快挙である。
戸川氏は、西表島に伝わる伝説のネコ「山ピカリャー」の噂を追い、昨年から同島のジャングルを幾度も調査。地元住民の協力を得て、ついに新種であることを証明する決定的な標本を入手した。今泉博士は、このヤマネコが原始的な特徴を色濃く残しており、アジア大陸の古代のネコ科動物の系統を継ぐ「生きた化石」である可能性が高いと指摘している。
今回鑑定された標本は、耳の後ろにある白い斑点(虎耳斑)や、太い尾、そして独特の頭骨の形状など、ベンガルヤマネコなど近縁種とは異なる顕著な特徴を有している。この発見により、西表島の独自の生態系が世界的な注目を集めることは必至である。
現在、沖縄は米軍の統治下にあるが、この貴重な野生動物の保護と本格的な生息数調査の実施が急務となっている。戸川氏は「この素晴らしい動物を絶滅させてはならない」と語り、正式な種としての命名や学術報告に向け、さらなる現地調査を継続する意向だ。
— RekisyNews 社会面 【1965年】
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