マレンコフ氏、党書記を辞任 ── 就任わずか8日、フルシチョフ氏が台頭

【モスクワ 3月14日】

本日開催されたソビエト連邦共産党中央委員会総会において、驚くべき人事刷新が発表された。今月5日のヨシフ・スターリン氏死去を受け、後継者として閣僚会議議長(首相)と党中央委員会筆頭書記を兼務していたゲオルギー・マレンコフ氏が、その職のうち筆頭書記を辞任することが決定した。

マレンコフ氏はスターリン氏の葬儀後、名実ともにソ連のトップに立ったと目されていた。しかし、就任からわずか8日目にして、党の要職を離れる異例の事態となった。公式発表では「行政と党務の分離」が理由とされているが、その背景には、一人の人間に権力が集中することを極度に警戒する党幹部たちの強い反発があったと見られる。

後任の書記局責任者には、ニキータ・フルシチョフ氏が指名された。マレンコフ氏は引き続き首相として行政を担うものの、党の実権をフルシチョフ氏に譲った形となる。これにより、ソビエトの指導体制はマレンコフ、フルシチョフ、そして秘密警察を統括するベリヤらによる「集団指導体制」へと移行するが、その均衡は極めて不安定なものとなっている。

モスクワの政治観測筋は、今回の政変を「スターリンという巨大な重石を失ったクレムリン内部での、血を流さない最初の権力闘争」と分析している。フルシチョフ氏がいかにして党機構を固めていくのか、あるいは行政を握るマレンコフ氏が反撃に出るのか。絶対的指導者が去った後の社会主義大国の行方に、全世界の注目が集まっている。

— RekisyNews 政治面 【1953年】

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